日鉄物産は日本を代表する総合エネルギー企業であり、就活生・転職希望者から高い人気を誇っています。
本記事では、日鉄物産の平均年収のほか、年代・職種別の年収・残業時間・福利厚生について紹介します。
日鉄物産の平均年収を知りたい方や、日鉄物産への就職・転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
本記事の要点はこちら
日鉄物産の平均年収は?
日鉄物産は2023年まで上場していたため、有価証券報告書において平均年収を公開しています。
2023年度(2023年4月1日〜2024年3月31日)における日鉄物産の平均年収は約992万円と発表されていました。
同年に国税庁が発表した「民間給与実態統計調査」によれば、全給与所得者の平均年収は460万円となっており、全体平均を大幅に上回る数値であることがわかります。
年度 | 平均年収 | 平均年齢 |
---|---|---|
2023年度 | 約992万円 | 44.0歳 |
2022年度 | 約830万円 | 43.40歳 |
2021年度 | 約817万円 | 43.1歳 |
2020年度 | 約833万円 | 43.1歳 |
2019年度 | 約828万円 | 42.6歳 |
日鉄物産の年代別年収は?
openworkによれば、日鉄物産の年代・年齢別の年収は以下の通りです。
年齢 | 平均年収 |
---|---|
25歳 | 578万円 |
30歳 | 717万円 |
35歳 | 917万円 |
40歳 | 1,096万円 |
45歳 | 1,178万円 |
50歳 | 1,162万円 |
日鉄物産の中途採用率は?
サステナビリティデータによれば、日鉄物産株式会社の中途採用比率は、以下のとおりです。
年度 | 中途採用者数 | 中途採用比率 |
---|---|---|
2021年度 | 12 | 31.6% |
2022年度 | 22 | 68.8% |
2023年度 | 49 | 59.0% |
また、統合報告書2023によると、正規雇用労働者における中途採用比率は、2021年度が23.8%、2022年度が26.7%、2023年度が61.5%となっています。
これらのデータから、近年、日鉄物産株式会社は中途採用を積極的に行っていることがわかります。
日鉄物産の平均年収は992万円
日鉄物産は2023年まで上場していたため、有価証券報告書において平均年収を公開しています。
2023年度(2023年4月1日〜2024年3月31日)における日鉄物産の平均年収は約992万円と発表されていました。
年度 | 平均年収 | 平均年齢 |
---|---|---|
2023年度 | 約992万円 | 44.0歳 |
2022年度 | 約830万円 | 43.40歳 |
2021年度 | 約817万円 | 43.1歳 |
2020年度 | 約833万円 | 43.1歳 |
2019年度 | 約828万円 | 42.6歳 |
国税庁が発表した「民間給与実態統計調査」の全給与所得者の平均年収と、日鉄物産を比較すると以下の通りです。
年度 | 日鉄物産の平均年収 | 全給与所得者の平均年収 |
---|---|---|
2023年度 | 約992万円 | 460万円 |
2022年度 | 約940万円 | 458万円 |
2021年度 | 約900万円 | 443万円 |
日鉄物産の平均年収は、全国民の平均年収と比べて2倍ほど高いことがわかります。
日鉄物産と他社の年収を比較
ここでは、日鉄物産と他の専門商社との年収を比較して紹介します。
企業名 | 平均年収 | 引用元 |
---|---|---|
日鉄物産 | 約992万円 | 23年度有価証券報告書 |
岡谷鋼機 | 約863万円 | 23年度有価証券報告書 |
メタルワン | 約861万円 | 23年度有価証券報告書 |
伊藤忠丸紅鉄鋼 | 約750万円 | 23年度有価証券報告書 |
神鋼商事 | 約722万円 | 23年度有価証券報告書 |
日鉄物産の年収は、他の専門商社と比べると高い水準であることがわかります。
日鉄物産における給与体系|年代別・役職別の年収は?
この章では、日鉄物産の年収がどのように決まるのかを改めて解説します。
日鉄物産の給与は基本給と残業代、賞与で構成されています。賞与は年に2回、基本給の4-5か月分が支給されます。
日鉄物産の年収=基本給 + 残業代+ 賞与(年2回)
さらに深掘りするため、日鉄物産の役職・年代別の年収や、賞与について見ていきましょう。
日鉄物産の役職別の年収
日鉄物産では、以下のような職群をもとに年収が決定されます。
- 役職なし
- 主事(主任クラス)
- 参事(係長クラス)
- 課長
- 部長
給与は比較的、良い印象あり。また、給与だけでなく、家賃補助が手厚く、実際の手取り額は同業他社と比較しても良い印象であった。
引用:openwork|年収・給与制度| 営業、在籍3~5年、現職、男性
基本的に10年目までは差がつかず、一定金額が毎年上がっていくイメージ。則ち10年目まではどんなに頑張っても同期と差がつかずやる気を削がれる要因ではあるが、残業代を含めると他社と比較し、それなりの給与を貰ってると感じており、給与面で不満を漏らす人は少ない。
引用:openwork|年収・給与制度| 営業、在籍5~10年、現職、男性
年功序列で毎年昇給するごとに給料は上がっていく。30歳、担当レベル年収600-700万程度。次に主任級に昇格すれば年収1000万弱と大幅アップ。(残業代月30-40時間込みで)その後管理職となってから昇給スピードは一気に落ちる。課長で約1100万、部長でも1200-1400万程度。役員で1500-1800万円くらい。総合商社と一気に差が付くのは管理職になってから。それまでは総合商社とも引けを取らず、非常に好待遇だと感じる。
引用:openwork|年収・給与制度| 営業、在籍10~15年、現職、男性
日鉄物産の職群別年収イメージは下記の通りですので、ぜひ参考にしてください。
役職(グレード) | 年収イメージ | 年次イメージ |
---|---|---|
役職なし | 400-650万円 | 1-8年目 |
主事(主任クラス) | 650-900万円 | 9-15年目 |
参事(係長クラス) | 1,000-1,200万円 | 15-20年目 |
課長 | 1,200万円 | 20年目以降 |
部長 | 1,500万円以上 | 評価次第 |
日鉄物産の年代別の年収
openworkによれば、日鉄物産の年代・年齢別の年収は以下の通りです。
年齢 | 平均年収 |
---|---|
25歳 | 440-758万円 |
30歳 | 546-941万円 |
35歳 | 699-1,203万円 |
40歳 | 835-1,438万円 |
45歳 | 898-1,545万円 |
50歳 | 886-1,524万円 |
会社・個人の業績にもよりますが、順当に昇格すれば40歳には年収1,000万円を目指せる可能性が高いといえそうです。
日鉄物産の残業代
日鉄物産では、残業代は全額支給されます。
昇給は年功序列で一律に上がるため、能力にかかわらず入社5年くらいで年収500万円、入社10年くらいで年収700万円は固い。プラスアルファでここ数年のコンプライアンス改革で残業代もしっかり出るようになったため、残業の多い部署であれば稼ぎ放題。給与は総じて高く、その点においては社員満足度は高い。ただし、インセンティブ制度はなく人事評価制度も未だに硬直的なため、優秀な人にとっては業務量や責任が集中する割りに給与が増えないという傾向がある。
引用:openwork|年収・給与制度|管理、在籍5〜10年、現職、男性
残業の有無によって年収の増減に大きく影響が出る印象。比較的残業が多い部署にて勤めていたが、入社3~4年目で約600~700万、5~7年目で約700~850万のレンジ。
引用:openwork|年収・給与制度|営業、在籍5~10年、現職、男性
日鉄物産の賞与(ボーナス)
日鉄物産のボーナスは、年2回、6月と12月に支給されます。賞与の額は賞与額や年収は業績や個人の評価、役職などによって左右されます。
2024年には、労働組合からの要求に満額回答し、賞与が支給されたとの公式発表があります。
6月と12月の年2回支給。前年度の評価で次年度の賞与総額が決まり、それらが半額ずつ支給される。近年は該社として過去最高益を出していたことから基本給約8か月分の賞与額であった。それまでは5~6月ほどであったと記憶する。
引用:openwork|年収・給与制度|営業、在籍5~10年、現職、退社済み、男性
給与、賞与、各種手当は比較的厚い印象をうける。住宅補助も入社年度が浅い時期には大変助かった記憶がある。管理職になると賞与が厚くなるものの、個人実績はほぼ反映されず実質会社業績のみが賞与になる。
引用:openwork|年収・給与制度|営業、在籍15~20年、現職、男性
日鉄物産の働き方|残業時間・離職率・福利厚生は?
この章では、日鉄物産の残業時間、福利厚生などの基本情報を紹介します。
日鉄物産の残業時間
日鉄物産は、公式サイト「サステナビリティデータ」で時間外労働時間を公開しています。
日鉄物産の時間外労働時間は、2024年3月度で26.3時間(全社員)/23.9時間(非管理職)です。
厚生労働省が発表した「毎月勤労統計調査」によれば、2024年度の正社員の平均残業時間は13.9時間となっています。
日鉄物産は全国平均と比べるとやや労働時間が長い分、高年収につながる企業といえるでしょう。
各年度の残業時間については、下記を参考にしてください。
2021年度から2023年度にかけては減少傾向にあるので、ワーク・ライフ・バランス促進の効果が出ていると言えそうです。
年度 | 月間平均残業時間 |
---|---|
2021年度 | 30.8時間 |
2022年度 | 28.6時間 |
2023年度 | 26.3時間 |
日鉄物産の離職率・平均勤続年数
日鉄物産の「サステナビリティデータ」によれば、離職率・平均勤続年数は以下の通りです。
自己都合による退職比率(前年度社員比)は2023年度からやや上昇傾向にあります。
年度 | 自己都合退職率 | 平均勤続年数 |
---|---|---|
2021年度 | 2.4% | 15.6年 |
2022年度 | 2.2% | 15.8年 |
2023年度 | 3.4% | 15.6年 |
日鉄物産の福利厚生
日鉄物産は、福利厚生も充実しています。
福利厚生制度の充実と心身の健康を重視し、さまざまな制度・仕組みを整備することにより、ワーク・ライフ・バランス促進に取り組み、社員一人ひとりがいきいきと働ける職場環境の実現を目指しています。
以下にその一例を挙げますので、ぜひ参考にしてください。
福利厚生 | 内容 |
---|---|
会員制福利厚生サービス | グルメ・レジャー・ショッピング・スポーツ・旅・映画だけでなくE-learningなどの学習コンテンツ、育児・介護・健康・引っ越しなどライフイベントに関わるものまで、140万件と幅広いメニューを取りそろえています。 |
育児休業制度(産前産後休暇・妻の出産休暇・産後パパ育休) | 女性の産休取得率100%。さらに男性育休100%企業宣言を行っており、制度の利用拡大を推進して取得率アップと取得日数の増加を図っています。 |
社宅貸与制度 | 独身者だけではなく、家族帯同者も対象。家賃の一部に対して会社が負担をしています。 |
日本製鉄グループ従業員持株会 | 社員が給与天引きによって定期的に少額の資金を拠出し、日本製鉄株式会社の株式を会員共同で購入する制度です。継続拠出回数に応じて奨励金が支払われます。 |
財形貯蓄 | 一般財形貯蓄・財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄など、社員の考えに合わせて選択をすることが可能です。給与から自動的に天引きされるため、確実に貯蓄ができます。 |
クラブ活動 | 社員間のコミュニケーションを促進し、共通の目標に向かって協力する機会を提供します。社員間の信頼関係が深まり、それぞれの部署内や部署というくくりを超えてチームワークが強化されます。 |
フレックスタイム制度在宅勤務・テレワーク制度 | 時間と場所にとらわれない柔軟な働き方を取り入れています。 |
日鉄物産のキャリアパス
日鉄物産では、「人材」「複合力」「専門性」という3つのキーワードを軸とし、各事業それぞれが高い専門性と業界トップクラスの競争力を有し、自らの手で新しい商品や価値をつくるプロフェッショナル集団を目指しています。
社員のキャリアパスは役職の昇進と専門性の向上を通じて形成されます。
社員は「役職なし」から始まり、「主事(主任クラス)」「参事(係長クラス)」「課長」「部長」といった役職にキャリアアップしていきます。
事業戦略実現のための人材育成にも力を入れており、人事制度とリンクした能力開発施策を実施することにより、企業理念にある「人を育て人を活かし、 人を大切にする」の実現を目指しています。
これにより、社員は自身のキャリアビジョンを明確にし、それに向けたスキルアップを図ることができます。
自律的なキャリアを支援する研修として、以下のようなものがあります。
研修内容 | |
---|---|
グローバル対応力強化 | 海外チャレンジ制度(海外語学留学と実務研修で2年間、派遣実績:アメリカ、メキシコ、中国、香港、タイ、ベトナム、フランス、オーストラリア、ブラジル) 新入社員短期海外研修(新卒総合職全員) 任国事情研修、海外危機管理セミナー 英語力強化施策、英文ビジネスライティング研修 など |
女性活躍推進 | ダイバーシティマネジメントセミナー、女性上司育成研修 女性総合職、一般職対象(キャリア研修) など |
このほかにも、一般的な階層別研修に加えて、MBA e-ラーニング、事業本部別専門知識の強化研修、資格取得補助、自己啓発支援金、法務研修、経営管理研修、実務知識の習得(社内検定制度、e-ラーニング)などさまざまな研修が用意され、社員一人ひとりの能力向上を支援する仕組みが充実しています。
公式サイトに、研修制度について詳しい情報がまとめられていますので、気になる方はぜひ参考にしてください。
日鉄物産はどんな会社?|年収が高い理由・今後の展望も解説
ここでは、日鉄物産の事業やサービス内容について改めて紹介します。
日鉄物産の主な事業・サービス内容
日鉄物産株式会社は、1977年に創業された、日本有数の専門商社です。
日本製鉄グループの中核商社として、鉄鋼、産機・インフラ、食糧、繊維の4つのコア事業を展開する「複合専業商社」です。
国内には24カ所、海外では16カ国30都市に拠点を持ち、グローバルにビジネスを展開しています。
各事業分野でトップクラスの競争力を持ち、人々の生活基盤である衣・食・住を支える役割を果たしています。
代表取締役社長は中村 真一氏が務めており、東京本社は東京都中央区日本橋に置かれています。
概要 | |
---|---|
会社名 | 日鉄物産株式会社 |
英語名 | NIPPON STEEL TRADING CORPORATION |
資本金 | 16,389,059,776円 |
本社所在地 | 東京都中央区日本橋二丁目7番1号 |
日鉄物産の年収が高い理由
日鉄物産の年収が高い理由として、比較的安定的な収益を挙げていることと、会社業績が賞与に反映されやすいことが挙げられます。
2024年度上期 連結決算状況によれば、鉄鋼事業は市況の低迷など厳しい環境が続く中、成長戦略の実行による限界利益の増加や、産機・インフラ事業における海外事業の収益改善等により、経常利益はほぼ前年同期並み、純利益は、連結子会社に係る特別利益の計上等により上期での最高益を更新しています。
好調であればそれだけ賞与額も跳ね上がりますので、今後も日鉄物産の社員は高年収を維持できるものと考えられます。
日鉄物産の今後の展望
日鉄物産は、中期経営計画2025において、今後の成長戦略を描いています。
主な実行施策は以下の通りです。
実行施策 | 具体的な取り組み |
---|---|
事業基盤強化策の実行による強靭な企業体質の構築 | 付加価値生産性の向上と一般管理費の効率化 グループ製造・販売拠点の再編・統合・撤退 |
成長戦略の推進による持続的な利益成長の実現 | 新規需要補足 海外事業の深化・拡充に向けたグローバル戦略の推進 主要ユーザー連携、流通・加工強化、ソリューション提供による拡販・収益性向上 流通効率化や新たな事業創出につながるM&A、アライアンス戦略の推進 デジタルトランスフォーメーション戦略の推進 |
国内エネルギー・サービス戦略 | LPガスの事業インフラを活用したシェア拡大、流通合理化 地域の社会課題解決に貢献するサービスの提供 |
ESG経営の深化 | 脱炭素社会・環境保全への貢献 国土・地域発展への貢献 循環型社会・サステナブルな暮らしへの貢献 サプライチェーンの一環最適化(情報技術の活用) 多様な人財の活用(人を育て、人を活かし、人を大切に) 信用・信頼に基づく経営 |
これらの取り組みにより、日鉄物産は持続可能な社会の実現に寄与しつつ、企業価値をさらに高め、今後も発展を続けていくものと考えられます。
まとめ
本記事では、有価証券報告書や口コミをもとに日鉄物産の年収について紹介しました。
日鉄物産の平均年収は、2023年度時点で約992万円となっており、全国民の平均460万円と比べて高い結果となっています。
年度 | 平均年収 | 平均年齢 |
---|---|---|
2023年度 | 約992万円 | 44.0歳 |
2022年度 | 約830万円 | 43.4歳 |
2021年度 | 約817万円 | 43.1歳 |
2020年度 | 約833万円 | 43.1歳 |
2019年度 | 約828万円 | 42.6歳 |
日鉄物産では会社業績が賞与に反映され、年収における賞与の割合も高いため、収益を上げるほど年収が上がっていくものと考えられます。
全国平均と比べるとやや労働時間は長い傾向にありますが、その分だけ高年収につながる企業といえるでしょう。
安定感のある環境の中で自律的なキャリアパスを描いて成長していきたいと考える方、グローバルに対応できるビジネススキルを身に着けていきたいと考える方には、向いている企業といえるでしょう。
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