【2025年最新版】三井物産の平均年収は1,900万円！年代別の給与も解説

三井物産は日本を代表する総合商社であり、就活生・転職希望者から高い人気を誇っています。

本記事では、三井物産の平均年収のほか、年代・職種別の年収・残業時間・福利厚生について紹介します。

三井物産の平均年収を知りたい方や、三井物産への就職・転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

本記事の要点はこちら

三井物産の平均年収は？

三井物産は有価証券報告書において、平均年収を公開しています。

2023年度（2023年4月1日〜2024年3月31日）における三井物産の平均年収は約1,900万円と発表されていました。

同年に国税庁が発表した「民間給与実態統計調査」によれば、全給与所得者の平均年収は460万円となっており、全体平均を大幅に上回る数値であることがわかります。

年度	平均年収	平均年齢
2023年度	約1,900万円	42.1歳
2022年度	約1,783万円	42.3歳
2021年度	約1,550万円	42.1歳

三井物産の年代別年収は？

openworkによれば、三井物産の年代・年齢別の年収は以下の通りです。

年齢	平均年収
25歳	711万円
30歳	1,160万円
35歳	1,500万円
40歳	1,653万円
45歳	1,673万円
50歳	1,678万円
55歳	1,802万円

三井物産の中途採用率は？

人事データブックによれば、三井物産の中途採用率は以下の通りです。

年度	中途採用者数	全体における採用率（※1）
2022年度	85名	約40%
2023年度	92名	約45%
2024年度	63名	約33%

2024年度の中途採用数は前年度に比べて10%ほど減っており、倍率が高くなっている可能性が伺えます。

三井物産の平均年収は1,900万円

三井物産は有価証券報告書にて平均年収を公開しています。

2023年度（2023年4月1日〜2024年3月31日）における三井物産の平均年収は約1,900万円と発表されていました。

年度	平均年収	平均年齢
2023年度	約1,900万円	42.1歳
2022年度	約1,783万円	42.3歳
2021年度	約1,550万円	42.1歳

2023年度は三菱商事を追い抜き、1999年以来24年ぶりの純利益1位に躍り出たという実績もあってか、年収が大幅に上がっていることが伺えます。

国税庁が発表した「民間給与実態統計調査」の全給与所得者の平均年収と、三井物産を比較すると以下の通りです。

年度	三井物産の平均年収	全給与所得者の平均年収
2023年度	約1,900万円	460万円
2022年度	約1,783万円	458万円
2021年度	約1,550万円	443万円

三井物産の平均年収は、全国民の平均年収と比べて4倍ほど高いことがわかります。

三井物産と他社の年収を比較

ここでは、三井物産と他の総合商社との年収を比較して紹介します。

企業名	平均年収	引用元
三井物産	約1,900万円	23年度有価証券報告書
三菱商事	約2,090万円	23年度有価証券報告書
伊藤忠商事	約1,759万円	23年度有価証券報告書
住友商事	約1,754万円	23年度有価証券報告書
丸紅	約1,655万円	23年度有価証券報告書
豊田通商	約1,263万円	23年度有価証券報告書
双日	約1,247万円	23年度有価証券報告書
兼松	約1,001万円	23年度有価証券報告書
阪和興業	約849万円	23年度有価証券報告書

三井物産の年収は、他総合商社と比べると2番目に高いことがわかります。

三井物産における給与体系｜年代別・役職別の年収は？

この章では、三井物産の年収がどのように決まるのかを改めて解説します。

三井物産では基本給に加え、残業代（管理職は支給なし）と賞与（年2回）で決定されます。

三井物産の年収＝基本給（役職別）＋ 残業代＋賞与（夏・冬） 

なお基本給は職群ごとに異なりますが、部門ごとに大きくは変化せず、基本的には横並びで昇給していくと考えられます。

さらに深掘りするため、三井物産の役職・年代別の年収や、新卒での初任給について見ていきましょう。

三井物産の役職別の年収

三井物産では、以下のような職群をもとに年収が決定されます。

担当職1級から1号から3号まではコンスタントに昇格し、およそ9年目にはM3に到達します。

役職群の改定があり、担当職(一般的には総合職)にてざっくり1〜3年目、4〜10年目で別れる形となった。その上は管理職。10年目までとは決まっておらず、その上の見なし管理職レベルには昇格試験にパスすればなれる。

引用：openwork｜年収・給与制度｜営業、在籍5〜10年未満、男性

M3に到達するには試験をパスする必要がありますが、それまでは同期横並びで昇格できると考えてよいでしょう。

三井物産の職群別年収イメージは下記の通りですので、ぜひ参考にしてください。

役職（グレード）	年収イメージ	年次イメージ
担当職1級	500-850万円	1-3年目
担当職SF	1,000-1,500万円	4-6年目
M3	1,600-2,000万円	8-15年目
M2	2,000万円-	15年目以降
M1	3,000万円-	25年目以降

三井物産の年代別の年収

openworkによれば、三井物産の年代・年齢別の年収は以下の通りです。

年齢	平均年収
25歳	711万円
30歳	1,160万円
35歳	1,500万円
40歳	1,653万円
45歳	1,673万円
50歳	1,678万円
55歳	1,802万円

会社・個人の業績にもよりますが、順当に昇格すれば30歳には年収1,000万円を突破できる可能性が高いといえそうです。

三井物産の残業代

三井物産では、M3に到達するまでは残業代が支給されます。

基本給与と比較して相対的に残業代と賞与が高い。

引用：openwork｜年収・給与制度｜バックオフィス、在籍5〜10年、男性

多くの社員は残業代で稼いでおり、残業代が給与の50%以上を占める社員も少なくない。

引用：openwork｜年収・給与制度｜営業、在籍5〜10年、男性

年収における残業代の占める割合は、それなりに高いことが伺えます。

しかし残業時間には上限が設けられているため、現実的には月20万円程度が最大のラインといえるでしょう。

なお管理職に就くと、基本給が上がる代わりに残業代はつかなくなります。

35歳頃までの給与の伸びは安定。それ以降は管理職扱いとなり残業代もゼロで頭打ち。

引用：openwork｜年収・給与制度｜営業、在籍10〜15年、男性

三井物産の賞与（ボーナス）

三井物産では、年収に占める賞与の割合も高いです。

ボーナスは年に2回（夏季・冬季）支給され、三井物産の場合は夏季ボーナスの占める割合が高いようです。

年収に占めるボーナスの比率がやや高く、自分の場合は夏・冬合わせて年収の半分弱を構成していた。夏のボーナスは業績や評価によって変動、冬は月収の1.5〜2ヵ月程度で固定。

引用：openwork｜年収・給与制度｜事業支援、在籍10〜15年、男性

三井物産では他の総合商社と同様に、会社業績によってボーナス額が変動します。

年収の4割〜5割をボーナスが占めているという口コミもあることから、会社業績によって左右される部分が大きいといえそうです。

三井物産の海外駐在手当

三井物産では海外駐在に際し、下記の手当を支給しています。

たとえば現地と日本の給与差を埋める「海外勤務手当」や、家族帯同で駐在する場合に子供の教育費を負担する「教育手当」など、駐在員に対する支援は手厚いです。

駐在時は手取りが倍ほどになるケースが殆どですので、処遇がよければ5,000万円の年収も狙えると思います。

引用：openwork｜年収・給与制度｜営業、在籍10〜15年、男性

駐在時の年収は2倍になるといった口コミもあり、年収2,000万円〜年収4,000万円はゆうに目指せる可能性が高いでしょう。

三井物産の初任給

三井物産では、勤務地に応じて初任給が異なります。

採用ポータルサイトによれば、それぞれの初任給は以下の通りです。

上記の月給に残業代や手当が加わることで、1年目から年収400万円〜を期待できそうです。

三井物産の一般職の年収

三井物産の選考はかつて総合職・業務職（一般職）に分かれていましたが、2024年7月1日に「総合職」に一本化されました。

業務職（一般職）の年収は公開されていませんが、総合職に比べると水準が下がることが予測されます。

そのぶん総合職と比べると勤務時間も長くないため、ワークライフバランスを優先したい人には魅力的な働き方といえるでしょう。

三井物産は男女で年収差はある？

三井物産は2024年度時点で全従業員の約40%が女性となっており、女性だからといって年収に差が出るようなことはありません。

採用ポータルサイトでも、男女で採用基準や待遇に違いはないと記載されています。

性別や国籍等の違いに拘わらず、採用基準は同一です。また、入社後の待遇にも違いはありません。

引用：三井物産｜採用ポータルサイト｜よくある質問

女性の管理職割合は18.8%と決して低くはありませんが、以下のような口コミも見受けられました。

男女差別はあまり感じられず、女性社員もやりがいを感じて働くことはできる。ただし管理職以上のレベルになると途端に女性の数は減るので、上を目指すという観点ではまだまだだと思う。

引用：openwork｜年収・給与制度｜営業、在籍15〜20年、男性

たとえば結婚・出産などのライフイベントとの両立や、女性管理職のロールモデルの不足など、登用が進まない背景があるのかもしれません。

とはいえ子供を持つ女性が働きやすい風土作りなど、徐々に課題解決に向けて動いている様子も伺えます。

女性、特に子持ちの女性については、出張が無い部署への配属等、各個人の事情に応じて、配属先や業務を検討して貰える風土となってきている。

引用：openwork｜年収・給与制度｜営業、在籍20年以上、男性

三井物産の働き方｜残業時間・離職率・福利厚生は？

この章では、三井物産の残業時間、福利厚生などの基本情報を紹介します。

三井物産の残業時間

三井物産は、公式サイト「人事データブック」で残業時間を公開しています。

三井物産の残業時間は、2024年3月度で28.0時間です。

厚生労働省が発表した「毎月勤労統計調査」によれば、2024年度の正社員の平均残業時間は13.9時間となっています。

高い年収を得られる分、三井物産は全体平均に比べて残業時間が多くなりやすいのかもしれません。

各年度の残業時間については、下記を参考にしてください。

年度	総労働時間	月間平均残業時間
2020年度	1,939時間	19.1時間
2021年度	2,110時間	25.0時間
2022年度	2,066時間	26.7時間
2023年度	2,003時間	26.1時間
2024年度	2,003時間	28.0時間

三井物産の離職率・平均勤続年数

三井物産の「人事データブック」によれば、離職率・平均勤続年数は以下の通りです。

とくに自発的離職率（自分の意志で退職する割合）はここ数年で1%台と低く、長く勤める人が多いことがわかります。

年度	離職率	自発的離職率	平均勤続年数
2020年度	5.23%	1.72%	18.3年
2021年度	4.38%	1.23%	18.2年
2022年度	5.11%	1.69%	18.1年
2023年度	4.02%	1.41%	18.1年
2024年度	4.22%	1.08%	17.9年

三井物産の福利厚生

三井物産は、福利厚生も充実しています。

以下にその一例を挙げますので、ぜひ参考にしてください。

福利厚生	内容
社宅制度	配属や異動により、通勤が困難になる社員を対象に、社宅が貸与される。
育児休業	子どもが一定の年齢に達するまで、休業を取得できる。
介護休業	要介護状態の家族がいる場合、休業を取得できる。
リフレッシュ休暇	勤続年数に応じて、休暇が支給される。
健康診断・検査の費用補助	人間ドックやがん検診など、社員の年齢に応じて費用の補助が受けられる。

三井物産のキャリアパス

三井物産では「強い個」の育成を軸に、幅広いキャリアパスを用意しています。

公式サイトによれば、2024年の段階で三井物産グループの研修体系は以下の通り発表されていました。

入社1〜3年目までは研修や基礎実務を磨きつつ、徐々に管理職や専門職を目指していく運びとなっています。

「ジェネラリスト」「スペシャリスト」のどちらの志向性であっても、成長しやすい環境が整っているといえるでしょう。

三井物産はどんな会社？｜年収が高い理由・今後の展望も解説

ここでは、三井物産の事業やサービス内容について改めて紹介します。

三井物産の主な事業・サービス内容

三井物産株式会社は、1947年に設立された日本を代表する総合商社です。 

国内のみならず、世界中に125箇所の拠点を有しており、グローバルなネットワークを活かしてさまざまな事業を展開しています。

資源分野、特にエネルギーや金属資源に強みを持っており、近年では生活産業分野にも注力しています。

代表取締役社長は堀健一氏が務めており、本社は東京都千代田区大手町に置かれています。

会社概要
会社名	三井物産株式会社
英語名	MITSUI & CO., LTD.
資本金	343,441,628,595円 (2024年9月30日現在)
本社所在地	東京都千代田区大手町一丁目2番1号

三井物産の年収が高い理由

三井物産の年収が高い理由として、圧倒的な高収益を挙げていることと、会社業績が給与に反映されやすいことが挙げられます。

第105期有価証券報告書によれば、三井物産は2024年3月期で純利益1兆637億円を達成しており、純利益で見れば三菱商事を抜いて商社内で1位でした。

とくにセグメント別の利益実績を見ると「エネルギー」の伸びが著しく、業績予想の約2倍の収益を達成しています。

増減の理由に「LNG（液化天然ガス）物流」とありますが、近年のロシア・ウクライナ情勢を受けて天然ガスの需要が高まる中、三井物産は国内外でその供給シェアを拡大し、大きく成長したと考えられます。

さらに三井物産では、会社業績によって賞与が変動するため、収益が社員に還元されやすい仕組みが整っています。

好調であればそれだけ賞与額も跳ね上がりますので、今後も三井物産の社員は高年収を維持できるものと考えられます。

三井物産の今後の展望

三井物産は、2023年に発表した中期経営計画において、今後の成長戦略を描いています。

主な要点を3つにまとめて紹介します。

注力分野	具体的な取り組み	目的
エネルギー転換	再生可能エネルギーや脱炭素事業への投資を拡大	環境負荷の少ないエネルギー供給を強化
産業ビジネスの進化	デジタル技術を活用し、産業の効率化や競争力向上を目指す	ビジネスの生産性向上と競争優位性の確保
ウェルネスエコシステムの構築	食料やヘルスケア分野での取り組みを拡大	人々の生活の質向上に貢献

これらの取り組みにより、三井物産は持続可能な社会の実現に寄与しつつ、企業価値をさらに高め、今後も発展を続けていくものと考えられます。

まとめ

本記事では、有価証券報告書や口コミをもとに三井物産の年収について紹介しました。

三井物産の平均年収は、2023年度時点で約1,900万円となっており、全国民の平均460万円と比べて大幅に高い結果となっています。

年度	平均年収	平均年齢
2023年度	約1,900万円	42.1歳
2022年度	約1,783万円	42.3歳
2021年度	約1,550万円	42.1歳

三井物産では会社業績が賞与に反映されるため、収益を上げるほど年収が上がっていくものと考えられます。

2024年度の中途採用率は33%と狭き門ではありますが、高年収を目指している方や、自身の市場価値を磨きたい方に向いている企業といえるでしょう。